本日は、「立冬」。
“冬の気立ち初めて いよいよ冷ゆれば也”(暦便覧)
この日から立春の前日までが冬です。
日は徐々に短くなり、時雨が降ることもあります。
北国や高山からは初雪の知らせも届く頃です。
中国古典医学書の「黄帝内径<素問・四季調神大論>」によると、
冬は「閉蔵(へいぞう)」の季節と言います。
水や大地は凍り、すべてのものは固く閉ざし、内に蓄えるようになります。
人間もしかり、寒さを避けて体温を逃がさず、皮膚を締め、貴重な陽気を逃がさず、
体内の気の流出を防ぎ、守らなければなりません。
夜は早く寝て、朝はゆっくりと起き、日の出日没に伴って起居すると良いでしょう。
冬はなるべく感情の起伏を少なくして、静かに過ごすことが理想的です。
温熱性の食物を多めに摂り、「首」「背中」「足元」を
冷やさないようにする心掛けが大切です。
首を冷やすと気管が刺激され、咳が止まらなくなることもあります。
背中には、両方の肩甲骨の間に「風門(ふうもん)」というツボがありますが、
読んで字のごとく、ここは“ 風邪(ふうじゃ)が侵入する門 ”と云われています。
少しでも「寒いな…」と感じたときには、そこにカイロを貼って温めると良いでしょう。
肩や肩甲骨の血流も良くなり、風邪の予防になる上、寒さに縮こまった身体のこわばりも和らぎます。
また、「寒は足から始まる」という諺もあり、足は末端で冷えやすいところですが、
足湯をすることで全身へ血液が流れるようになり、気血の滞りを解消するため、
よく眠れるようになるのでおすすめです。
寒さに備える薬膳おつまみ♪
***【 ナツメと海老の揚げワンタン 】***
海老は「補腎壮陽」で腎を強くし、身体を温めるので足腰の冷えに。
わけぎ(ねぎ)は「発表」「通陽」で発汗を促し、
寒邪を追い払うため、風邪の初期症状にも。
ナツメは「補中益気」で疲れからくる食欲不振に、
山椒は脾胃の陽気を補います。
<材料 2人分>
・海老 中5尾
・わけぎ 2~3本
・ナツメ 3粒
A・おろししょうが 少々
・片栗粉 大さじ 1/2
・酒 大さじ1/2
・粉山椒 少々
・塩 少々
・なたね油 適量
・ワンタンの皮 12枚
<作り方>
1.ナツメは実を手でちぎり(または種を除き、みじんぎりにする)、わけぎは小口に切る。
2.海老は殻をむき、厚みを半分にして背わたを除いてから包丁でたたき、
Aとナツメ、わけぎを混ぜ合わせる。
3.ワンタンの皮の中心に具をのせ、ふちを水で濡らしてから三角に半分に折る。
4.フライパンに底から5mm程度の油を入れて熱し、ワンタンを揚げ焼きにする。
5.粉山椒と塩を合わせ、ワンタンにつけながら食べる。
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